午後の紅茶

「いちご、いちご」
「今日も今日とていちごサンデー、か……ん?」
「どうしたの、祐一?」
「ブリリアントな午後……」
「何それ?……あ、美汐ちゃんだ」
「土曜の昼下がり紅茶を飲みながら本を読む優雅なひととき」
「美汐ちゃん、私より年下なのに落ち着いてるよね」
「ああ、いつもの事ながら相変わらずオバサンくさいよな」
「もう、そんな事言ったら駄目だよ、祐一」
「ん、冗談だよ、冗談」
「冗談でも女の子にそんなこと言ったら駄目だよ。それは、気になる子をいじめたくなっちゃうのは仕方ないかもしれないけど、あんまりいじめたら可哀想だよ?」
「なっ、ち、違――」
「あー、祐一の顔、赤くなった〜。祐一、美汐ちゃんの事好きなんだ〜?」
「こ、これはいきなり名雪がヘンなんことを言い出すからであって、」
「そっか、そういえば最近美汐ちゃんとよくお話してるし……」
「だから、違うってば」

祐一がいう美汐のオバサンっぽさはむしろシロガネーゼみたいなハイソな奥様系のそれじゃないかと、最初に真琴EDを迎えたときからの感想なんだけど、いったい何処がどうなってオバチャンというか、おばあちゃん系の美汐が世の中に流布してしまったのだろうか……