美坂香里

採血の女医さんが美坂香里(独り言以外の何かより)。

こちらも併せて、香里というか、お姉ちゃんにあこがれて髪を伸ばしたはいいがその他の部分がイマイチ成長しきらなかった栞みたいな希ガス。 香里なら顔を真っ赤にして俯く前にメリケン(ry

Leftover

「いらないの?アテスウェイのケーキなんだけれど」 「……」 「栞の分、あたしが頂いちゃうわよ?」 「……」 返事が無い。相当意地を張っているということだ。仕方なくあたしは階段を降りた。 「駄目ね、相沢君」 リビングで待っていた相沢君に芝居がかった仕…

粋な彼女

「それで、話って何?」 放課後、中庭、二人きりの男女。あたしは努めて表情を殺しながら尋ねた。 「見当はついてるんだろ?」 まさか、そんな。あたしは唇を噛んだ。本気、なのだろうか、相沢君は。 相沢君には栞が居る。それに名雪だって。彼女もまた、七…

スケッチブック

「えへへ、私と祐一さんから」 突然そういって差し出された似顔絵(?)を、香里は口許を綻ばせながら受け取った。 勿論今日が何の日かは解っている。絵のモデルは彼女自身であり、妹が悪戦苦闘する様を目の当たりにしていたから。 それは兎も角。 「で、ど…

プール

青く透明な視界を水面から入射した光がゆらゆらと照らしていた。 ふと、何故水は青いのだろうか?と疑問に思う。 もちろんそれは水が赤色や黄色といった波長の長い光を吸収し、短波長の青色を散乱するからだ。教科書通りの答え。 「ならば何故青色は青く見え…

にぎにぎ

――こんなこと、栞や名雪に知られたら あたしは心臓の鼓動が速くなるのを自覚していた。伏目がちにソレを見る。ソレは想像していたのと比べると細身だった。あたしは恐る恐る手を伸ばし、柔らかさと固さが相半ばする感覚に戸惑いながらソレをそっと握る。そし…